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2021/08/03

研究

【論文掲載】生命情報解析学分野/臨床薬効解析学分野 岡田欣晃 准教授らが血管透過性を制御する活性を持つ低分子化合物を発見しました。

 血管は酸素や栄養を運搬するための単なる通り道ではなく、その透過性をダイナミックに変化させることで、血管と臓器間の物質や細胞の移動を制御し、生体恒常性を維持しています。また、感染症、炎症性疾患、がんなどの様々な疾患の進展に、血管透過性が密接に関係しています。このため血管透過性の制御のしくみを理解し、それを制御する方法をみつけることで、新しい戦略での疾患治療薬を開発できることが期待されます。
 今回の論文では、HDAC阻害剤の一つであるMS-275が、血管内皮細胞の接着を安定化させる機能を持つタンパク質Robo4の発現を抑制し、血管透過性を亢進させることを明らかにしました。本成果から、低分子化合物を用いて血管透過性を制御することが可能であること、また、 Robo4の制御分子が新しい血管透過性制御薬となりうることを明らかにしました。本成果を発展させ、血管透過性を標的とする新機序で作用する疾患治療薬の開発につなげたいと考えています。本成果は、Tissue Barriers誌に掲載されました。