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2025/05/08
受賞
【受賞】酵素反応解析学研究室 学部5年 村上颯氏が日本薬学会第145年会にて学生優秀発表賞(ポスター発表の部)を受賞しました。 (令和7年4月25日)
Indoleamine 2,3-Dioxygenase 2(IDO2)は、多数の報告があるIDO1と同様にL-Tryptophan代謝を利用したがん増殖に関与することが示唆されているものの、その生体内機能の詳細は明らかになっていません。IDO2の活性中心であるヘム周辺の残基はIDO1と非常に類似しており、IDO1のL-Tryptophan代謝に最も重要な残基の一つであるArg残基が保存されています。しかし、IDO2 のみがL-Tryptophan代謝活性が低く、Serotoninに対して結合性を示すなど、異なる点も多く存在します。本研究では、IDO1 及び IDO2の基質認識に重要な残基にそれぞれ変異を加え、IDO2のArg 残基R248及びGln残基E113を中心に、各残基の詳細な機能及び、IDO2の基質認識機構の解明を試みました。変異体用いた測定の結果、IDO2 R248 はIDO1 R231と同様にL-Tryptophanの結合に重要であることが明らかになりました。また、IDO2 E113 は R248との相互作用によって L-Tryptophanの結合を妨げること、さらにSerotoninの結合に関与していることを明らかにし、発表しました。