【受賞演題】Claudin-5結合低分子を用いた血液脳関門の制御と脳内薬物送達の促進

血液脳関門は脳血管のバリア機構であり、脳への異物侵入を防いでいます。一方で、血液脳関門は薬物の脳内移行をも阻害するため脳疾患治療薬開発の障壁となっており、脳内薬物送達を促進する技術が求められています。本研究において、血液脳関門の機能を担う細胞間接着分子Claudin-5に結合する低分子化合物を開発しました。この分子を用いて血液脳関門を一過的に制御することで、薬を脳内送達し、マウスの脳疾患を緩和できることを示しました。優れた脳内薬物送達技術を開発できたことが評価され、今回の受賞に至りました。