【概要】
日本薬学会第144年会 (令和6年3月28日- 31日)
心筋細胞のYAP活性化が心筋炎後の心機能回復を誘導する
日本薬学会第144年会学生優秀発表賞（口頭発表の部）
亀谷　祐介 (臨床薬効解析学分野　博士後期課程3年)

炎症により心筋組織に障害が起こる心筋炎では、症例の半数ほどは自然治癒する一方で、感受性の高い患者では重症化病態へと進展するため、重症化メカニズムの解明が求められます。
今回我々は、心筋炎時に心筋細胞で活性化される yes associated protein1が、Ⅱ型インターフェロンシグナルの抑制を介して、心筋炎後の心機能回復に重要であることを、マウス心筋炎モデルと成体マウス由来単離心筋細胞を用いた検討により明らかに致しました。
本研究成果は、心筋炎重症化例の治療薬開発や重症化を予測するバイオマーカーの開発に貢献するものと期待されます。