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2023/05/12

研究

【論文掲載】生体構造機能分析学分野淺原時泰准教授らの論文がSpringer Nature社のPolymer Journalに掲載され、Front Coverに採用されました。

ポリプロピレン(PP)不織布は、優れた化学的安定性や機械強度、安価であることなどから産業用途、医療用途から日用品まで広く使われています。しかし、PP不織布は反応性がほぼ無く他の分子との相互作用に極めて乏しいことから、目的の機能を付与することが極めて困難でした。
今回、大学院生の山本敬太氏、森口舞子特任助教(現和歌山県立医科大学助教)、淺原時泰准教授らのグループは光で活性化させた二酸化塩素を作用させる独自の樹脂改質法を用いて、市販のPP不織布にカルボキシ基などの酸素官能基を高効率に導入する手法を開発しました。さらに、薬剤を包接可能な中空構造を有する環状オリゴ糖であるβ-シクロデキストリンを担持させることで、薬剤の徐放にも成功しました。
本法は安価・簡便にPP不織布に機能付与できることから、広範な応用が期待されます。

研究成果は、 Springer Nature 社の「Polymer Journal」5月号(2023年5月10日発行)に掲載され、Front Coverとして採用されました。

なお本研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、日本学術振興会、および科学技術振興機構(JST)の支援を受けて行われました。

雑誌名: Polymer Journal
論文名: Immobilization of β-cyclodextrin onto polypropylene nonwoven fabric based on photooxidative surface modification
著者:Keita Yamamoto, Haruyasu Asahara, Maiko Moriguchi and Tsuyoshi Inoue