我々は最近、塩基部アルキニル修飾がアンチセンス核酸の肝毒性を減少させることを見出したが、塩基部アルキニル修飾核酸の合成は煩雑であり、多種類の修飾核酸の特性を評価するのが難しい。そこで、オリゴヌクレオチド合成後に薗頭反応によってアルキニル置換基を効率的に導入する手法を開発し、得られた塩基部修飾核酸の二重鎖形成能を評価した。興味深いことに、核酸塩基の種類によってアルキニル置換基の二重鎖形成能に与える影響が異なることが判明した。今後は、塩基部修飾核酸による低毒性かつ高活性なアンチセンス核酸の創製に向けて研究を進める所存である。