【受賞演題】SARS-CoV-2による血管内皮バリア破綻機構の解明と抑制薬の同定

新型コロナウイルス感染症の病原体であるSARS-CoV-2は血管内皮バリアを制御し病態を進行させると予想されていましたが、そのメカニズムは不明でした。今回、我々はSARS-CoV-2が血管内皮細胞の密着結合因子CLDN5の発現を抑制することで、血管内皮バリアを破綻させることを明らかにしました。さらに、このバリア破綻の抑制薬としてCLDN5発現を増加させるフルバスタチンを同定しました。SARS-CoV-2による血管バリア破綻のメカニズムを明らかにし、新たな治療薬を提案したことが評価され、受賞に至りました。