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2023/04/28

受賞

【受賞】毒性学分野 博士課程1年 北本夏子氏が日本薬学会第143年会にて学生優秀発表賞を受賞しました(2023年4月25日)。

近年、がんの特徴の1つとして細胞老化が注目されています。しかし、細胞老化と発がん過程初期(InitiationやPromotion)に着目した研究は積極的に行われているものの、より危険度の高いがん悪性転化過程に関しては不明な点が多いのが現状です。我々はがん悪性転化過程と細胞老化との連関に焦点を当て、発がん物質の一つであるベンゾピレン(BP)をモデル化学物質として用い、影響解析を試みました。その結果、BPの曝露は細胞老化を誘導し、その後、悪性転化形質の一つである細胞増殖能が細胞老化誘導前以上に亢進していることが明らかとなりました。さらにBPによる細胞老化誘導には、BP受容体であるAhRとホルモン受容体であるERの関与が示唆される結果が得られました。以上より、BPをはじめとする生体外化学物質による細胞老化を介したがん悪性転化への寄与に関する可能性を見出したとこから、本学会において発表を行い、今回の受賞に至りました。