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2023/03/30

受賞

【受賞】薬品製造化学分野 赤井周司教授が日本薬学会賞を受賞しました(2023年3月25日)。

 日本薬学会賞は、薬学の基礎および応用に関し、日本薬学会を代表するに足る研究業績をあげ、世界の学術進歩に著しく貢献した研究者に授与される日本薬学会最高の賞です。2023年度、赤井周司教授が本賞を受賞し、3月25~28日に札幌市で開催された日本薬学会第143年会で表彰式並びに受賞講演が行われました。受賞対象研究は「持続可能な社会構築に資する高選択的精密合成の開発と医薬学への応用」です。
 私たちの日常生活に不可欠な医薬品、化学繊維、プラスチックなどは有機化合物で作られています。20世紀後半、有機化学の目覚ましい進歩によって、様々な新機能を持つ有機化合物が開発され、快適で健康的な暮らしを支えてきました。しかし、環境・資源・エネルギーなどの社会的課題に応えるために、有機化学には更なる飛躍が求められています。赤井教授は、廃棄物を生じない反応、精製工程の簡素化、安全性、触媒自身の安定供給などを考慮した「高選択的精密合成の開発と医薬学への応用」を目指し、独自の手法で取り組んできました。代表的な研究成果は、 (1) 加水分解酵素を活用するエナンチオ選択的分子変換反応、(2) 活性種ベンザインの反応位置制御、(3) 高効率的フッ素化法の開発と医薬学への応用、(4) 遷移金属の特性を活用した高選択的分子変換です。なかでも、加水分解酵素の一種であるリパーゼを化学合成に活用して光学的に純粋な有機化合物を合成する反応を多数開発し、世界的に注目を集めています。なお、これらの成果は、2023年3月17日の薬事日報で紹介されました。