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2022/10/04
受賞
【受賞】医療薬学分野博士課程3年 竹村美穂氏が第32回日本医療薬学会年会でYIA(Young Investigator's Award)を受賞しました。
カペシタビンは、乳がんをはじめとする様々な悪性腫瘍の治療に用いられていますが、代表的な副作用である手足症候群は治療継続の大きな妨げとなることから、HFSに対する予防策が求められています。これまでに、HFSモデルマウスを用いた検討において、プロトンポンプ阻害薬(PPI)であるオメプラゾールの投与によりHFSが軽減することが報告されていますが、実臨床におけるPPIの影響は明らかになっていません。そこで、カペシタビンを投与された乳がんの患者さんを対象とし、HFSに対するPPIの効果を調査しました。その結果、PPIを併用しなかった患者さんに比べてPPIを併用した患者さんでは、HFS発生率およびHFSに起因したカペシタビン投与の中止率が有意に低くなったことから、PPIを併用することでカペシタビン誘発性HFSを軽減できる可能性を見出しました。本研究成果は、HFSに起因するカペシタビン治療中断の改善に有用な新知見であると評価され、受賞に至りました。なお、本研究は病院薬剤学分野と共同で実施しました。