食と環境の安全安心を担う薬学人材養成教育

- 統合型教育体制の整備による食と環境の安全・安心を確保できる環境薬学領域の人材育成 -

平成20年度 質の高い大学教育推進プログラム

 

環境薬学教育の高度化及び実質化を図るプログラムの実施

(3)最新機器を使用した分析実習の準備

 環境薬学系実習については、平成21年度に行った基礎実習の見直し作業により、「環境・分析系実習Ⅰ及びⅡ」に再編成となった。すなわち、これまで基礎薬学実習に組み込まれていた分析実習及び物理化学実習と、生物系Ⅱ及び生物系Ⅲに組み込まれていた環境薬学領域の実習を統合し、他の実習項目と共に再編成することによって、これまで「基礎薬学実習」、「化学系実習」、「生物系実習Ⅰ」、「生物系実習Ⅱ」及び「生物系実習Ⅲ」によって構成されていた基礎実習を、「基礎薬学実習」、「化学系実習」、「生物系実習Ⅰ」、「生物系実習Ⅱ」、「環境・分析系実習Ⅰ」及び「環境・分析系実習Ⅱ」とした。これにともなって、実習書もこのような構成に編集し直した。

 実習の内容については、全体にモデル・コアカリキュラムに準拠した内容にすることを目的として見直し作業を進めている。このうち既に改変が必要なことが明らかになった項目については、平成21年度から順次変更を行ない、実習時にトライアル的に実施することにより、その円滑な実施に向けた検証を行った。

 特に、新たに「環境・分析系実習Ⅱ」に組み込まれた衛生試験法に関する実習については、これまで基礎実習で実施されていなかったモデル・コアカリキュラムの技能のSBOが数項目あることから、本取組では新たに高速液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーを購入し、これらに相当する農薬及び食品添加物の検出試験を実施できるように検討を行った。具体的には、平成21年度の実習前に分析条件に関する詳細な検討を行い、さらに実習においてトライアル的に実施することにより、円滑かつ教育効果の高い実施に向けて検証を行った。その結果、モデル・コアカリキュラムが求める内容を十分に満たす検出試験が行えることが明らかになった。そこで平成22年度からは、これらの項目を「環境・分析系実習Ⅱ」の衛生試験法として正式に実施する。さらにこれらの機器は、ビスフェノールAなどの環境ホルモンの一部、メタミドホスなど毒性が強い農薬の一部など、最近話題になっている有害物質の微量高感度分析が可能であり、衛生試験にとどまらず、食と環境の安全・安心を確保できる人材養成に非常に有効であると考えられる。そこで、今後もこういった分析機器、さらには別途薬学研究科において整備された高性能の分析機器を用いた食品や環境試料の高度分析技能教育の充実を図る予定である。

 これらの基礎実習の改変については、平成21年度報告書(PDFファイル)の、10. 環境薬学領域実習の改変ー環境・分析系実習書の作成ー、に記載した。


(4)外部関連機関と連携した体験型学習の準備

 外部関連機関における体験型学習については、平成21年度に厚生労働省の医薬基盤研究所や国立医薬品食品衛生研究所と連携して実施する予定であり、具体的なプログラムを立案した。また、大阪府内の浄水場や排水・し尿処理場や、食品企業の排水処理施設等における体験型学習、見学学習も企画しており、いずれも平成22年度から実施する予定である。

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