食と環境の安全安心を担う薬学人材養成教育

- 統合型教育体制の整備による食と環境の安全・安心を確保できる環境薬学領域の人材育成 -

平成20年度 質の高い大学教育推進プログラム

 

環境薬学領域教育の高度化及び実質化を図るプログラムの実施

(1)環境薬学領域の統合型教育体制

 本取組の中心となる環境薬学領域の統合型教育体制では、まず第Ⅳから第Ⅵセメスターに分散している環境薬学領域の10科目の講義を安全管理学、食品安全学、環境安全学の3小領域に再編成する。次に演習は、PBLチュートリアル教育として、それぞれの講義の中に効果的に配する。また他領域項目と混在している実習は、新たに環境・分析実習として再編成し、実践的技能教育の充実を図る(上図)。


(2)PBLチュートリアル教育の導入

 これまで講義中心であった科目にPBLチュートリアル教育を導入する。本取組では、各科目における学習目標に合わせて、講義内容を基礎情報として、食や環境の安全・安心に関わる特定の課題やシナリオを設け、5から10名の少人数グループによる情報収集、討論及び発表・質疑応答を行なう。食と環境の安全・安心を確保するためには、これらを脅かす直接的な要因だけではなく、社会的背景や、経済的あるいは国際的な要因についても詳しく解析し、それぞれの状況・条件に合わせた最適な対処方法を提言することが重要であるので、課題探求能力や問題解決能力の涵養に有効と言われるPBLチュートリアル教育は、非常に有効な学習方法として期待できる。

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(3)外部講師による最新の専門教育の実施

 衛生試験機関や検疫機関等の食や環境の安全・安心に関わる業務を行っている研究員や職員による講義と討論を行なう。同時に、特別講義として学内外に公開することにより、情報提供の機会とする。これにより、関連機関の最前線で活躍するために必要な知識を修得することが可能となり、また食や環境の安全・安心に関する行政の動向や法規則、事件・事故に関する最新の情報を得ることができる。


(4)最新機器を使用した分析実習の実施

 新たに統合した環境薬学系実習(3年次履修)において、学内で既に整備している関連分析機器及び新規に購入を予定している分析機器を用いた食品試料や環境試料の分析実験を行う。この取組を通して、関連機関の最前線で活躍するために必要な実践的な技能を修得する。実際には、食品添加物や環境試験に記載されている物質に加えて、一部の環境ホルモンや毒性が問題になっている農薬等についても、検体からの抽出法や精製方法、分析方法について実習する。


(5)外部関連機関と連携した体験型学習の実施

 食と環境の安全・安心に関連する衛生試験機関や検疫機関等に出向いて、参加型体験学習を行う。この取組で関連機関での最新分析技術を体験し、また最前線で活躍する薬学研究者や薬剤師と接することにより、環境薬学を学習するためのモチベーションの向上を図り、さらに社会的ニーズに応えるための使命感を涵養する。