国公立17大学による
「高度先導的薬剤師の養成とそのグローカルな活躍を推進する
アドバンスト教育研究プログラムの共同開発」の実施

大阪大学大学院薬学研究科長
堤 康央

文部科学省特別経費「高度先導的薬剤師の養成とそのグローカルな活躍を推進するアドバンスト教育研究プログラムの共同開発」事業は、大阪大学を主幹校として、国公立17大学の連携によって、第3期中期目標・中期計画期間である平成28年度から33年度までの6年間実施する。本事業は、第2期中期目標・中期計画期間中に実施した国立14大学による先導的薬剤師養成事業を基盤とするものであり、さらに薬学部、大学院薬学研究科を持つ全国公立17大学の参画により発展的かつ実践的なアドバンスト教育研究プログラムの共同開発を行い、国公立大学を拠点とした普及と定着化を図る。これによって、現在及び未来の医療のダイナミックな変化に的確に対応して指導的な立場で活躍できる「高度先導的薬剤師」の養成とそのグローカルな活躍を推進する。

具体的には、

①高い倫理観・使命感と卓越した研究能力を修得し
最先端の医療や創薬研究を主導する薬剤師の養成を目指す
「高度医療人キャリア形成教育研究推進プログラム」

②高い専門性に加え柔軟な俯瞰力、超域的な創造力を修得、
世界の薬学研究をリードするスーパー博士の養成を目指す
「国際医療薬学教育研究推進プログラム 」

③グローバル医療人としての高度汎用力を修得し
国際的な保健公衆衛生を主導する薬剤師の養成を目指す
「グローバル健康環境教育研究推進プログラム 」

④国公立大学を拠点とした薬学人材養成教育の高度化・実質化による
地域医療の充実・発展への貢献を図る
「地域薬学人材養成教育拠点形成プログラム 」

⑤大学と地域の有機的連携による福祉保健衛生を主導し
地域医療の高度化を推進する薬剤師の養成を目指す
「地域医療教育研究推進プログラム 」

について、共同開発と普及・定着化を推進する。

大阪大学は、第3期中期目標の「教育に関する目標」において、「コラボレーティブ・イノベーションを推進するため、学問の真髄を極める能力である高度な専門知識と豊かな教養、高いデザイン力を有し、社会を牽引することができる「知」を備えた人材を育成すること」、「学問を介した多様な知の協奏と共創を実現するための教育研究拠点として教育の質向 上を恒常的に行う体制を整え、教育成果を有効にあげられる組織の構築と教育力の強化 に取り組むとともに、グローバルな教育交流の実現に向けた教育体制の国際標準化を進めること」、さらには「学生の生活・学修・キャリア形成を支援する取組を充実させ、安心して意欲的な学修 に取り組むことができる環境を整備すること」を掲げている。本事業は、こういった目標への到達に向けた教育研究における取組を具現化するものであり、国公立大学が担うべき薬学領域、医療における社会的な責任を自覚し、社会とともに歩み、活力ある社会を創出するためのイノベーションを担う人材の育成や新たな価値の創成を通して、グローバル社会が求める負託に応えていくものと言える。

本事業における「高度先導的薬剤師」の養成とそのグローカルな活躍の推進によって、それぞれ国公立大学を拠点とする全国8地区における地域医療の充実・高度化による健康長寿社会の実現、さらには我が国にとどまらず国際的な先進医療の推進や保健衛生・健康環境の維持・充実に大きく貢献できることを期待したい。