新しい薬学へようこそ


「計量薬学」は、まったく新しい薬学の分野です。では、計量薬学とはどのような分野でしょうか?

計量薬学とは

  21世紀は、「高度情報化社会」 です。皆さんの家庭にもブロードバンドのインターネットがやってきて、あらゆる種類の情報が瞬時に取得でき、逆に、皆さんの方から情報を瞬時に発信することができるようになりました。テレビではアナログ放送はまもなく終了、デジタル放送の普及で双方向性のものとなり、携帯電話で電子メールも音楽も動画像も送受することができるようになりました。今世紀は、疑うことなく「情報の時代」なのです。しかも、ハード面ではもはや私たちは、十分なシステムを享受できるようになりました。ちょうどゲノム科学がヒトゲノム配列の決定を受けて「ポストゲノム」の時代に入ったように、情報科学も、「ポストIT」 の時代に入りつつあります。


  ひるがえって、「薬学」とはどのような学問でしょうか? いうまでもなく、薬学とは「くすり」にかかわるあらゆる分野を統合した学問分野です。新たな医薬品を探求、合成する物理的、化学的な分野、医薬品の効くメカニズムを探求する薬理学的な分野、医薬品をより効率よく使うように研究する薬剤学的な分野・・・といった自然科学的な分野ばかりでなく、医薬経済学、薬事法規学、薬史学、医薬倫理学といった、社会科学的、人文科学的分野も含まれます。薬学は総合科学なのです。そしてもちろん、「情報」も薬学の一分野です。しかも「ポストIT」の今世紀、計量薬学はポストITを担うことのできる最も重要な分野のひとつであると、私たちは考えています。


  環境薬学、薬剤疫学、DNAアレイといった分野や手法が発達するにつれ、薬学分野でも、多様なデータが、時には大量に私たちの目の前に現れるようになってきました。これら大量のデータは、ただ眺めているだけでは、何の情報ももたらしてはくれません。丁度、そのままでは何の役にも立たない鉄鉱石から、鉄を精錬して、役に立つ製品へと導いていくように、数理、情報、統計などの手法を用いて、大量の薬学データから、情報を抽出する。これが、計量薬学です。当研究分野では、これら計量薬学的な手法の開発と、その医薬学データへの適用を研究しています。従って、当分野では、いわゆる「実験」は全く行っていません。試験管の代わりにキーボードが、動物の代わりにCPUが働いて(もちろん皆さんの頭脳で動かして)、研究を行っています。


  当分野における研究の詳しい解説は、研究内容の項をご覧ください。ここではこれだけを強調するにとどめます。


●計量薬学は始まったばかりの学問分野です。皆さんの力で、時流を作り上げていきませんか。

●薬学のよりいっそうの発展のために、情報科学を適用する分野です。あなたの知識と能力を活躍させて見ませんか?


興味のある方は、どうぞ、ご連絡ください。